キミの隣、笑顔のあなた



———————ギュッ


無意識に先生をだきしめていた。

「え・・・」

「え、あ、うわあああ!!
 ごめんんあさい!そんなつもりがあったんじゃなくて・・・」

先生の困惑した声に、ふっと我に返ったうちは急いで先生から離れようとした。

でも、

グイッ——————

「あれ・・・?」

離れられず、むしろ手を引っ張られ、一瞬のうちに先生の腕の中にいた。

「ごめん・・・っ。」

そういいながらも、丁寧に優しく抱きしめてくれる先生に、胸が高鳴らないはずはない。

きっと、うちの顔は真っ赤だろう。
心の中で発狂しながら、冷静を装って先生に伝えた。

「あの・・・、うちのことは気にしないでください。
 うちは、先生のことが好きです。
 はじめは一目惚れでした。
 でも、毎日先生を見て、先生と話して、大好きになりました。
 先生と付き合えることが、うちにとって幸せです。
 それなのに、うちを気遣って付き合わないとか...
 両想いってわかっていながら、付き合えないなんて、地獄ですよ!
 何かが起きても、うちも闘います。
 その覚悟はあります。
 先生がそばにいてくれれば、それで、それだけで、うちは幸せです。
 だから、先生。

 うちと、付き合ってください。」


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