キミの隣、笑顔のあなた
一瞬、さみしそうな表情をしたように見えたのは、気のせいなのだろうか。
...でも、最近茉依のそういう表情よく見るなあ。
と思いながらも、ま、いっかと、あまり気にかけることはしなかった。
「そう言えば、佐伯くんとはどうなった?」
この前、告白されたと聞いた時は驚いたけど、そのあと佐伯くんを見ていたらずっと茉依のことを見ていた。
いや、まあそんなあからさまじゃなかったけどね!
よく見てればわかる...そんな感じかな。
あとから茉依に聞いたけど、佐伯くんのことをずっと知らなかったらしい。
それにも驚いたけど。
「あー、別に何も。
たまーにメールしたり、学校で話したり。」
「そうなんだ。」
話しているうちにファミレスが見えてきた。
「あ、お昼ここのファミレスにしよう。」
時間的にも多分ぎりぎり混む手前、食べれるなら今のうちに食べておきたい。
「あ、いいね。」
茉依もそう言ったので、そのままそこに入ることにした。
予想通り、あんまり人はいなかったので、それぞれ注文をして、料理を待つことに。
「なんかさあ、澄さんと付き合って、たくさん話したりするようになったんだけどさあ。」
うちの言葉に顔をあげる茉依。