キミの隣、笑顔のあなた



「強く当たりすぎたと思って、後悔して。
 でも、自分からは話せなくて。
 ・・・ほんとごめん。」

「・・・いいよ、大丈夫。
 私も、ごめん。」

「ううん、やっぱり茉依と話せないと全然元気出なくて...」

「・・・うん。」

やっと仲直りできた私たちは、さっきまで何もしゃべっていなかったのが嘘のように、たくさんしゃべりあった。

むしろ、ずっと話していなかったから話すことが多くて、止まらなかった。



ご飯を食べて、昼休み終了のチャイムと同時に教室に戻ってきた。

今は5時間目。

さっきの茉胡との会話を思い出していた。


『・・・でも、見たもん。
 茉依の字が書かれた手紙。
 澄さんの手帳に入ってた。』


これは、どういう意味なんだろうか?

確かに、私は去年の澄にいの誕生日プレゼントに、一緒にメモ帳に軽くメッセージを書いて入れた。

もし仮に、それを澄にいが手帳に入れて持っていたとしたら。

・・・それはどういう意味なんだろう?

茉胡は私の字を何度もいているから、たぶん見たら私の字だってわかると思う。

私も茉依の字、わかると思うから。

そう。だとしたら、余計、どういう意味なのか分からない。


もしかしたら、聞き間違いかもしれないし。

・・・そう思ったらなんかそうとしか思えなくなってきた。


そのあとは、考えることはやめて、久しぶりに授業を集中して受けた。


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