キミの隣、笑顔のあなた



「・・・ちょっとやることがあって。
 終わってトイレ行ったら、この時間になってた。」

「そっか!ま、とりあえず間に合ってよかったー!」

「うん。」

私の言葉を疑うことなく、信じてくれた茉胡は生徒会の人の司会に耳を傾けていた。

今年も去年通り、ミス&ミスターコンテストの発表と、クラス展示・模擬店ベスト3の発表、そしてクライマックスである花火打ち上げが、後夜祭の内容らしい。



今年は茉胡と一緒にワイワイ話しながら、後夜祭を楽しんだ。

うちのクラスの今年のクラス展示は、1組と合同のお化け屋敷だった。

毎年、2-1,2-2が合同でお化け屋敷をしていて、今年も例に漏れず行った。

そして今年も2年の部の1位は同率で2-1,2-2が選ばれた。

そんなふうに一つ一つに楽しんでいるうちに、気づいたらラストの花火打ち上げの時間となっていた。


『それでは、桜涼祭クライマックス、花火の打ち上げを行いますー!!!』

ヒュ~―――――――― ドーンッ――――――――

生徒会長の声と同時に空には大きな花火が打ち上がった。


『後夜祭の最後に花火があがるんだって。
 その花火のね、1番最後に上がるのがハートの花火らしくて。
 それが上がってから消えてなくなるまでに、好きな人と目が合ったら、その人と結ばれる...っていうジンクス。』



ドキッ―――――――――



 
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