キミの隣、笑顔のあなた




「クリスマスって暇?」

「え?」

「いや、だからクリスマス。」

クリスマス...?

ん?告白じゃないってこと?


自分のとんでもない勘違いに、恥ずかしくなりながらも、佐伯くんの質問に答える。

「暇だよ。」

その日は講習があるので、午後からではあるが。

「俺も、その日部活が休みなんだ。
 だからさ、その...


 俺と、どっか遊びに行かない?」

「・・・え?」

「あっ、いやならいいんだけどさ。」

「いや、いいよ...!
 行こう、どっかに。」

「マジで?いいの?」

「え?誘ってきたの佐伯くんじゃん。」

「あ、そうだね!
 えっと、ありがとう!!
 楽しみにしてる!!」

そうまっすぐな笑顔を私に向けて佐伯くんは言った。

キラキラしていてまぶしかった。

それから、私たちは一緒に帰った。

とはいっても、佐伯くんは電車だから、駅で別れた。

佐伯くんは「家まで送るよ。」と言ってくれたけど、そこまで暗くもないし、丁寧に断った。



こうして、佐伯くんとクリスマスに遊びに行くことが決まった。



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