キミの隣、笑顔のあなた




一緒にお昼ごはんを、少しオシャレなレストランで食べたり、お互いがお互いにクリスマスプレゼントを選んであげて買ったり。

かわいくて思わず買ってしまったものもある。

一目ぼれしたスマホケースと、初めて見るよくわからないけど、かわいいぬいぐるみは私のお気に入りになった。


おかげで時間があっという間に過ぎ、いつの間にかあたりは暗くなり始めていた。

「ここのイルミネーション、去年見たときもすげーって思ってたんだよね。
 古内さんと見てみたかったから、今日来れてよかった。」

「そっか、よかった。」

駅前のツリーのイルミネーションがつくのは17:00。

ただいまの時刻は16:59。あと1分もしないうちに、このツリーが光り輝く。




パチッ————————

大きなツリーのてっぺんから下まで一気に明かりがつき、ツリーはきらきらと光りはじめた。

「わあ...」

イルミネーションがつく瞬間に初めて遭遇した私は、テンションがすごく上がっていた。

「きれいだね!」

「うん。きれいだね。」

佐伯くんを見ると、佐伯くんは私を優しい、穏やかな表情で見ていた。


その瞬間、私の頭の中には、澄にいの笑顔が浮かんだ。


ドクンッ——————————


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