キミの隣、笑顔のあなた
茉依side
「んー・・・!」
朝目覚めて、伸びをした。
突然澄にいが見えて、思わず走り寄った。
久しぶりにちゃんと話せると思って、いつもよりテンションがあがってしまった。
澄にいが背中をさすってくれている間。
そんなことをされると...
ギュッ——————
思わず澄にいの手を掴んでしまった。
風邪を引いたあの日とおんなじだ。
でも、だけど。いいよね。
夢の中で、思いっきり告白しよう。
『俺は、俺はっ...』
・・・幸せな夢だった。
それだけで、もう十分だと思った。
「よし、行こう。」
制服に着替え、下に降りた。
「行ってきます。」
「「「いってらっしゃい。」」」
いつものように家を出た。
家の玄関ドアを見て、何とも言えない気持ちになった。
・・・制服を着て、こうやって家族に見送られるのは今日が最後。
想いをかみしめて、最後の登校をした。