キミの隣、笑顔のあなた




好きなんだって思うと、すとんっと腑に落ちた。

それなのに、目から涙が零れ落ちていることに気づいた。


何かが壊れたように、涙が止まらなかった。


その理由が、私にはわからなかった。

それでも、大声を出すとお兄ちゃんが飛んでくると思い、枕に顔をうずめ必死で声を消した。



たまたま部活が休みになって、茉胡とも遊べなくて。

仕方なく帰ってきたとき、偶然が重なり気づいてしまったこの気持ち。


・・・もし、部活があったら?

・・・部休になったときに茉胡と遊んでいたら?




———この気持ちはどうなっていたんだろう。





いつか気づいてた?





だとしたら、ちゅーを見てじゃなくて。

もっと違う形で知りたかった。




< 53 / 361 >

この作品をシェア

pagetop