キミの隣、笑顔のあなた
「聞いてる?」
はっと我に返り、茉胡の話を聞いてなかったことに気づく。
「あっ。ごめん。もっかい言って?」
本当はこれ以上、話を聞きたくないはずなのに、口から出てくるのはいつも、続きを促す言葉。
そして茉胡はいつも、嫌がりながらもちゃんと話してくれる。
「えー。まあいいけど。
うちもね、澄さんに、『仕事とかあるから切っていいよ。』って言ったの。
でも、『ううん。いいよ。気がすむまで話そう。』って言ってくれて。」
「...うん。」