キミの隣、笑顔のあなた
「あれ、やばくね?めっちゃうまくね?」
「だよね、でもあれ本気じゃないっぽくね、あの二人。」
「本気じゃなくても、あれだと誰も手出しできないでしょ。」
その声が耳に入り、声がしたほうに耳を向けると彼らが見ていたのは隣のコートの試合だった。
彼らの視線をたどってみると、そこには球技大会のレベルではないスピードのドリブルをした子がいた。
現役のバスケ部でも簡単に出せるような速さではないが、本人はさらっとやっているからたぶん横の彼らが言うように本域ではないんだろう。
7番の子は確か、、、枩谷茉胡だったかな。中学の時も有名だった。
15番の子は、誰だろう?
オフェンスで1点とった1年生チームが戻ってくるときに15番の顔をちらっと見た俺は、震えた。