冷徹社長の秘密〜彼が社長を脱いだなら〜
「じゃ、俺はシャワーを浴びてくるから」


家に着いて、先にシャワーを浴びた私にそういう諒。そうか。今になってとんでもないことに気がついた。このベッドを見て思い出した。諒の言葉。


『お前の気持ちが俺に追いついて自然とそう思えるようになったら奪ってやるよ』


それってイコール今のこの状態のことを言うんだよね?私と諒がお互いに気持ちを伝えあって、同じ気持ちだと認識しあった。


ってことは今日、今からそういうこと?


ヤバい。意識するとどうしていいのかわからなくなってきた。こんなことならもっといろいろ勉強しておけばよかった。


いやまあ確かに諒はそういうことが経験豊富だと思う。そうだよね、そりゃあかっこいいし、絶対に昔からモテてたと思う。


ズシーンと重く岩がのしかかってきた気分。こういうのってやっぱり経験豊富のほうがいいのかな?どうしたらいいんだろう。



ベッドに座って、ああでもない、こうでもないと考えていると突然、携帯が鳴った。
< 101 / 152 >

この作品をシェア

pagetop