冷徹社長の秘密〜彼が社長を脱いだなら〜
「どうぞ」
車で連れてこられたタワーマンション。高級車が並ぶ駐車場にどんどんと上がるエレベーター。
三十階で止まり、社長が部屋にルームキーを差し込むと「わあ」と声を上げてしまうくらいモデルルームのような広い部屋に圧倒されてしまった。
人の家をぐるぐると見回すのは失礼なことだとわかっているけれど、それでも見てしまう。
「・・・みぃがここにいるなんて、不思議な気持ちになるな」
「え?どういうことですか?」
「え?あ、飼えなかった猫がいたって言っただろ?みぃを見てるとその猫を思い出して、どうしても重ねてしまうんだよな」
ああ猫か。そういえばキャラクターのみぃに似ているとも言われたけれど、隠れて飼っていた猫にも似ていると言われたんだった。
でも私、猫に似ているなんて初めて言われた。猫顔でもない気がするんだけどな。
「あまり何もない部屋だろ?必要最低限のものしか置いてないからな。まあつったってないでソファにでも座ってろ。今、コーヒー淹れるから」
「いえ。お構いなく」
「客じゃないんだから気を使うなよ。とりあえずそのケガが治るまではお前をどこにも行かせるつもりないからな。この家も自分の家だと思って好きなようにしてくれていいから」
車で連れてこられたタワーマンション。高級車が並ぶ駐車場にどんどんと上がるエレベーター。
三十階で止まり、社長が部屋にルームキーを差し込むと「わあ」と声を上げてしまうくらいモデルルームのような広い部屋に圧倒されてしまった。
人の家をぐるぐると見回すのは失礼なことだとわかっているけれど、それでも見てしまう。
「・・・みぃがここにいるなんて、不思議な気持ちになるな」
「え?どういうことですか?」
「え?あ、飼えなかった猫がいたって言っただろ?みぃを見てるとその猫を思い出して、どうしても重ねてしまうんだよな」
ああ猫か。そういえばキャラクターのみぃに似ているとも言われたけれど、隠れて飼っていた猫にも似ていると言われたんだった。
でも私、猫に似ているなんて初めて言われた。猫顔でもない気がするんだけどな。
「あまり何もない部屋だろ?必要最低限のものしか置いてないからな。まあつったってないでソファにでも座ってろ。今、コーヒー淹れるから」
「いえ。お構いなく」
「客じゃないんだから気を使うなよ。とりあえずそのケガが治るまではお前をどこにも行かせるつもりないからな。この家も自分の家だと思って好きなようにしてくれていいから」