冷徹社長の秘密〜彼が社長を脱いだなら〜
「みぃ、俺が怒っている理由わかるか?」
「・・・こんな時間に涼を家に連れて来たからですよね?」
駐車場に着いて、シートベルトを外すと社長がそう問いかけてきた。「違う!」と大声をあげた社長はグイッと助手席のシートを倒し、私に覆いかぶさってきた。
「お前は本当に何もわかっていない。俺はあいつの『俺の深月』という言葉に腹を立てているんだ。あいつはお前にとって何なんだ?」
「涼は私の幼馴染です」
戸惑いながらそう答えると「あいつの名前を呼ぶな」と私の首すじに自分の唇を当てた。耳を塞ぎたくなるほど音を立てて唇を離す社長。
「な、何したんですか?今」
「決まってるだろ?あいつへの牽制だよ。それとお前へのペナルティだ。自分でもおかしいと思ってるよ。こんなこと無理やりするなんて。でもお前の口から『りょう』なんて俺以外に言って欲しくない」
恋愛経験が乏しく、初心者マークの私でもさすがに今の言葉がわからないほど初心じゃない。
漫画だってドラマだってこれが何か教えてくれる。そして、今社長が私にしたこともわからないなんて言わない。
「・・・彼は、私の幼馴染です。きっと私を心配してわざわざ地元から来てくれただけです。私が元気で幸せなら納得して帰ってくれると思います。り、諒さん」
ドキドキが止まらないけれど、なるべく平然を装って言ったつもり。
社長は私の言葉に一瞬だけ動揺したみたいだったけれど、そっとさっき付けた印に触れて、笑顔を見せた。
「・・・俺のものだな」
「・・・こんな時間に涼を家に連れて来たからですよね?」
駐車場に着いて、シートベルトを外すと社長がそう問いかけてきた。「違う!」と大声をあげた社長はグイッと助手席のシートを倒し、私に覆いかぶさってきた。
「お前は本当に何もわかっていない。俺はあいつの『俺の深月』という言葉に腹を立てているんだ。あいつはお前にとって何なんだ?」
「涼は私の幼馴染です」
戸惑いながらそう答えると「あいつの名前を呼ぶな」と私の首すじに自分の唇を当てた。耳を塞ぎたくなるほど音を立てて唇を離す社長。
「な、何したんですか?今」
「決まってるだろ?あいつへの牽制だよ。それとお前へのペナルティだ。自分でもおかしいと思ってるよ。こんなこと無理やりするなんて。でもお前の口から『りょう』なんて俺以外に言って欲しくない」
恋愛経験が乏しく、初心者マークの私でもさすがに今の言葉がわからないほど初心じゃない。
漫画だってドラマだってこれが何か教えてくれる。そして、今社長が私にしたこともわからないなんて言わない。
「・・・彼は、私の幼馴染です。きっと私を心配してわざわざ地元から来てくれただけです。私が元気で幸せなら納得して帰ってくれると思います。り、諒さん」
ドキドキが止まらないけれど、なるべく平然を装って言ったつもり。
社長は私の言葉に一瞬だけ動揺したみたいだったけれど、そっとさっき付けた印に触れて、笑顔を見せた。
「・・・俺のものだな」