遠まわりの糸
そんな葵の顔をみたら、思わず笑ってしまった。


「ほら、やっぱり笑ったじゃない」


「ちがうちがう、葵が照れて顔が赤くなってるのがかわいくて」


そっぽを向いた葵の頬に、キスをした。


「もう、キスしてごまかさないでよ」


「かわいいからキスしたいんだよ」


「そんなの、ずるい」


「ずるくてもいいだろ」



キスをするたびに、手をつなぐたびに、抱きしめるたびに。


俺は、葵への想いが強くなる。


遠まわりして、やっぱり巡りあった俺たちだから。


もう二度と、葵のことを離したりしない。



「葵、ずっとそばにいろよ」


「うん」



クリスマスイブの夜は、少しずつ更けてゆく。


俺たちは一生、今日のことを忘れない。


遠まわりしたけど、俺と葵は運命の赤い糸で結ばれていたんだよな。


俺の隣で微笑む葵をみて、俺は誓った。


『葵と一緒に、幸せになる』




○o。.fin.。o○

< 98 / 98 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:11

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

彼氏以上、オット未満

総文字数/10,014

恋愛(オフィスラブ)18ページ

表紙を見る
同期以上、彼氏未満

総文字数/61,298

恋愛(オフィスラブ)111ページ

表紙を見る
20代最後の夜は、あなたと

総文字数/80,359

恋愛(オフィスラブ)197ページ

表紙を見る

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop