毎日だって好きって言うよ。
6♡台風一過
「先輩!今日も大好きです!」
体育倉庫の裏。
購買のパンで昼食をとっていた先輩を見つけ、今日もお決まりの勝負を挑んでいる私。
「ハイハイどーも。」
それを華麗にスルーする先輩は、
今日もカッコイイィィーーーー‼︎‼︎♡
そう思いながらも、本来の目的を思い出し、心を落ち着ける。
いけないいけない。
今日の本来の目的は、先輩に居残り作業に参加してもらうこと!
先輩は、「何でまたここに居るって分かったの?」と言って、不思議そうに眉を寄せている。
「一人になる為にここに来てるんだけどなぁ」
「ま、まぁまぁ!そう言わず!今日は僭越ながら、お昼一緒させて頂きまっす!」
「…拒否権ないんだね」
先輩の隣に、人一人分空けて正座をする私。
膝の上にお弁当を置いて、「いただきます!」と言ってからおかずをつまむ。
チラッと横に目を移せば、
制服の上にショートのダッフルを羽織って、やきそばパンをかじりながら何やら小難しそうな本に目を落としている先輩の姿。
睫毛…長いしフサフサだぁ。
柔らかく風が吹く度に、揺れる前髪に見惚れてしまう。