毎日だって好きって言うよ。
高鳴る鼓動がピークに達した時、
教室の入り口のドアがゆっくりと開いた。
「…ピヨちゃん?」
「悠太先輩…」
いつものように私が帰ったと思っていたのか、驚いた様子で入り口で立ち竦む悠太先輩。
私は椅子から立ち上がると悠太先輩に近づいていき、
「ごめんなさいぃぃっっ!!!!」
スライディング土下座。
「ちょ…ピヨちゃん何して…」
「お、大原先生に聞きましたっ…!」
私は、立たせようと私の腕を掴む先輩を制止する。
「先輩、私達が帰った後に1人で作業をしていたって!!それなのに私っ…あんな…っ」
岸中先輩とデートしてるのか?なんて。
“先輩を信じてる”なんて言っておいて、最低だ私!!
先輩は、やっぱりいい加減な人なんかじゃなかったのに!!
ちゃんと毎日、作業してくれてたのに!!
「あー…バレちゃった?
別にピヨちゃんが謝ることじゃないよ。俺が勝手にそうしてたんだから」
「…っでも!!」
顔を上げれば、私の頭を撫でながら、気にするなと言わんばかりに優しく微笑む先輩の姿があって、
不謹慎にも胸の奥がキュウッと音を立て、それと同時に、鼻の奥がツンと痛んだ。