毎日だって好きって言うよ。

「それに、デートってのもあながち間違いじゃない」


「え…」


「岸中と帰ってたのは事実だからね」


先輩は、クシャッと前髪を搔き上げる。


「えっと…じゃあ先輩は、一旦岸中先輩と帰ってからここに?」


「まぁね。かなり面倒だよね。」


ん?


面倒??


この口ぶりだと、作業が面倒というよりも、岸中先輩と帰ることがって感じだけど…


あれ?


でも何で?


先輩と岸中先輩は、そういう仲なんだよね?



「何で…そんな“面倒”なことをしたんですか?」



先輩と視線が合わさる。


うっわ…。

何でこんなに、綺麗な目をしてるんだろ…。



「…普段これでもかってくらい積極的なくせに、本当鈍感だよねぇ」


「え!?」


大きなため息をついて私を睨む先輩に、おたおたする私。


私なんか呆れられてる⁉︎⁉︎


「す、すみま…「君の為でしょ。」


「…………………ふぇ?」


私、今物凄く間抜けな顔をしてると思う。


でも、そんなこと構ってられない。


だって、今先輩…“私の為”って…–––
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