毎日だって好きって言うよ。

ゾッと青ざめる私に、『ははっ、冗談だよ』と言って先輩は笑うけど、


全くシャレになってませんっっ‼︎‼︎‼︎



この前、岸中先輩に釘を刺された時の事を思い出す。


いや、あの顔はマジだ。


刺されるってのは大袈裟にしても、間違いなく無事ではいられまい。


平和を愛する私にとって、ああいったお方と争うのはどうも気がひける。


…と言うより、単純に恐怖。


怖いさそりゃ。


怖くないわけないだろう。


だけど…………



『そ…それでもいいですっ!!!』


ガタッと音を立てて椅子から立ち上がれば、先輩がまた私へと視線を戻す。


『先輩に1人で作業させるくらいなら、刺された方がましですっっ!!!』


先輩の方に身を乗り出してそう言えば、先輩は驚いたように目を丸くして…


『ぶっ…』


吹き出しやがりました。


ちょ。

先輩…。


私の渾身の力説を…。


『そんな…目に涙いっぱい溜めて…怖いくせにっ…』


『ひ、酷いです…笑わなくてもぉ…』


今にも泣き出しそうな私に、『ゴメンゴメン』と頭を撫でて宥める先輩は、


何かを諦めたかのように、眉を下げて微笑んでいた。
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