毎日だって好きって言うよ。

「な、何でか分からないんだけど、ご褒美くれるなら走るって言ってくれて……わっ！」


前から走ってきた女子にぶつかって、転びそうになるのをなんとか踏ん張る。


みんな先輩に夢中なのは構わないけど！

っていうか、夢中にならない方が可笑しいけど！


お願いっ！

前見て走って！！


これ以上私、怪我を増やしたくないんですっ！！



「ご褒美…？あんたそれって、大丈夫？ご褒美は体で♡とか、そんなオチじゃないでしょーね」


「ちっ…違うよっ！！！そういうんじゃないから！」


なんてハレンチなの！しーちゃん！！


「まぁ、そうよね。さすがの東阪先輩もBカップじゃご褒美にはならないか」


「うんうん。だよねー！…ってコラァッ‼︎‼︎」



みんなスタート地点に集まっているからか、応援席の人はまばらだった。


リレーはグラウンド一周の100メートル走。


スタート地点にいれば、スタートする先輩もゴールをする先輩も見る事が出来る。


女子達がスタート地点に殺到するのも分かる。