毎日だって好きって言うよ。
8♡心の距離

クラス対抗リレーは、2ブロックに分かれて行うらしい。


ブロック内で勝ち抜いたチームが、決勝戦に進めるというシステムだ。


1ブロック、6クラス6レーン。


決勝に進めるのは、たったの1クラス。


その中で勝ち抜くだけでも至難の技だ。



そして私のクラス、友野率いる1–Aは、見事(?)初戦にて悠太先輩率いる2–Aと同じブロックになったわけだけど…



「気のせい?何かあの2人だけオーラ黒くない?」


そう言うしーちゃんが指差すのは、スタート地点で走る順番に並んでいる、友野と悠太先輩。


「何話してるんだろ…?」


友野は悠太先輩が好きじゃないからな。

何か変な事言ってなければいいんだけど…。



「お。スタートするみたいだよ」




––––––「位置についてー!」


第一走者が位置に着く。


観客達が静かになって、彼らがスタートするのを固唾を飲んで見守っている。


––––––「用意!」


––––––––––パンッ!!



ピストルの音と同時に、第一走者が一斉に走り出す。


静かだった観客達も堰を切ったように沸き立った。
< 173 / 364 >

この作品をシェア

pagetop