毎日だって好きって言うよ。
8♡心の距離
クラス対抗リレーは、2ブロックに分かれて行うらしい。
ブロック内で勝ち抜いたチームが、決勝戦に進めるというシステムだ。
1ブロック、6クラス6レーン。
決勝に進めるのは、たったの1クラス。
その中で勝ち抜くだけでも至難の技だ。
そして私のクラス、友野率いる1–Aは、見事(?)初戦にて悠太先輩率いる2–Aと同じブロックになったわけだけど…
「気のせい?何かあの2人だけオーラ黒くない?」
そう言うしーちゃんが指差すのは、スタート地点で走る順番に並んでいる、友野と悠太先輩。
「何話してるんだろ…?」
友野は悠太先輩が好きじゃないからな。
何か変な事言ってなければいいんだけど…。
「お。スタートするみたいだよ」
––––––「位置についてー!」
第一走者が位置に着く。
観客達が静かになって、彼らがスタートするのを固唾を飲んで見守っている。
––––––「用意!」
––––––––––パンッ!!
ピストルの音と同時に、第一走者が一斉に走り出す。
静かだった観客達も堰を切ったように沸き立った。