毎日だって好きって言うよ。
うちのクラスは幸いな事に、出だし1位の好スタート!
第一走者を務めるのは、うちのクラスで唯一友野と同じ陸上部の杉崎さんだ。
杉崎さんは、ボーイッシュなショートカットがよく似合っていて、そこらの男子なんかよりずっと女子から人気がある。
それに加えて、この素晴らしいフォームとスピード!
リレーの選手にすらなれなかった、我がクラスの男子達が、不憫に思えてくるほどカッコイイ。
「あれは惚れるね。」
「うん。惚れるね。」
私としーちゃんも、杉崎さんの姿には思わずポッと頬を染めてしまった。
そして、杉崎さんの持ったバトンが第二走者の宮城君へと渡る。
「よっし!1位のまま!」
「宮城君行けー!!」
この時点で、悠太先輩のクラスは2位につけていた。
1位と2位の間は、人1人分くらいの差しかない。
その差は埋まる事なく、第3走者にバトンが渡る。
「あの人速いっ!」
第3走者の野嶋さんにバトンが渡ったと同時に、先輩のクラスが一気に差を詰めて来た。
順位は、ほぼ同列。
一進一退の攻防戦だ。