毎日だって好きって言うよ。

「知ってる。友野には黙っとくからさ。行って来たら?」


リレーの勝敗は、審議に入ったようでまだ分からない。


だけど、勝ち負けなんてどうでもいいの。




今はただ、


先輩に会いたい。




「しーちゃん!ありがと!」



私はしーちゃんにそう言うと、先輩の元へと駆け出した。















***



「また、ここにいる…」



あの後、ゴール地点にいるはずの先輩の所へ向かえば、まだ審議の結果すら出ていないのに、そこに先輩の姿はなくて、


もしかしたらと思って向かった先は、保健室。




「寝てるし…」


ここに向かっている途中、審議の結果を知らせる放送が流れているのが聴こえてきた。


結果はうちのクラスの勝利。


かなり際どいものだったみたいで、先生達も随分と悩んだ結果らしい。


微かに友野のつま先が先にゴールラインを越えていたという校長先生の一言もあって、ウチに軍配が上がったようだ。


うちの校長は、今年80歳を迎えるザ・おじいちゃん。


果たして正確なジャッジを下せていたのかというのは少し疑問に思うが、校長がそうと言うのなら、そうなんだろう。


というわけで、先輩のクラスは決勝には進めなかった。
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