毎日だって好きって言うよ。
いつの間にか、先輩の閉じていたはずの瞳は開かれていて、私は思わず飛び跳ねるように先輩から離れた。
「た、狸寝入りですか!?」
「ホントに寝てたけど、ピヨちゃんが煩いから起きた」
ふわぁ〜と気の抜けた声を出しながら、大欠伸をする先輩。
「あー身体痛っ。久々にあんな動いたから、身体が悲鳴あげてるよ。どうしてくれるの?ピヨちゃん」
「わ、私ですか?」
そんな恨めしそうな顔されても…。
「先輩…。凄く足速いんですね。ビックリしました」
「そう?まぁ、ちょっとね。本気出しちゃったかな…」
感慨深気に苦笑する先輩。
本気出したからって、そうそうあんなに速く走れるものじゃないと思うんだけど…。
毎日のように練習をしてる友野には、とても聞かせられないわ。
「どっちが勝った?」
「え?」
「友野君と俺」
あぁ。リレーか。
「うちのクラスが決勝に進みました」
「ちぇー。やっぱ負けたかぁー。友野君、思ってたよりずっと速かったからなぁ」
「…でもっ!!!」
私は、ベッドに手をついて身を乗り出す。