毎日だって好きって言うよ。

俄かには信じられない私が、真っ赤になって、口をパクパクさせたままフリーズしていると、


「俺少し寝るから」


そう言って手を差し出して来る悠太先輩。


えっと……


「……わん?」


「いや、お手じゃなくて…あーもうっ」


「わっ!!」


繋がれた手は、熱くて硬くてゴツゴツしてて、

驚くほど大きくて……。


「俺が寝るまででいいから、こうしててよ」


「……っ!」


手を繋いだまま、私ごと布団に引きずり込みそう言う悠太先輩に、私はドキドキし過ぎて言葉も発せられない。


「大丈夫。襲ったりする元気、今はないから」


「襲っ……!?」


「今はね」



悠太先輩は、口元に意地悪な笑みを浮かべると、私の手の甲を自分の額に当てるようにして、目を瞑ってしまった。


直ぐに握っていた手の力が緩んでいく。


「寝ちゃった……?」


こんなに汗かいて、手も額もこんなに熱くて、まだ辛いんだよね。


それなのに、私を抱きしめた腕の力は強かった。



悠太先輩に出逢ってすぐの時には考えられなかった。


悠太先輩のこんなに近くにいる自分。


こんなに悠太先輩を愛しいと思ってる自分。
< 259 / 364 >

この作品をシェア

pagetop