毎日だって好きって言うよ。
悠太先輩の大きな手が、愛おしいものでも撫でるかのように優しく動いて…
『頑張れ。』
そう耳元で囁いた。
–––––––––
「イェッサァァァァァァァ‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎」
って、アレ!?
辺りを見回すとそこに悠太先輩の姿はなくて、
代わりに図書室を利用する生徒からの鋭い視線が私に突き刺さってくる。
うわっ!
何っ!?
夢っ!?
私、勉強してたら寝ちゃったの!?
凄くリアルな夢だった。
だって、私のこめかみ辺りには、悠太先輩の体温がまだ残っていて、
耳元には、先輩の熱い吐息が…
「…っ!」
ボンッ!と発火する私の顔面。
私の脳ミソどうなってんの!?
あんな自分に都合のいい夢…恥ずかしっ!!
死ぬほど恥ずかしっ!!
先輩が私の頭を撫でてくれるとか、普通に考えてないでしょおがっ!!!
重要なテストの前にこんなハレンチな事考えて!
どこにそんな余裕があるんじゃぁぁぁ!!!
陽伊代のバカタレ!バカタレバカタレバカタレ!!!
図書室の長机に打ち付ける額。
図書室内に、なんとも鈍い音がこだまする。