毎日だって好きって言うよ。


「ちょっと君。」


ん?


肩を掴まれ、振り返ると、


「GET OUT。」


親指を出口に向けて暗黒オーラを出す図書委員の眼鏡くんに、


つまみ出された。









***


とうとうこの時がやって来た。


色んな意味で、私の運命がかかった中間テスト当日。



未だかつて、テストごときにこんなに緊張をしたことがあっただろうか。


いや、あるわけがない。


だって今回は、先輩からのスペシャルなご褒美付き!


これを逃すくらいなら死んだ方がまし!


そう思いながらここまでやってきたわけ!


やるべきことは全てやった。


後は、力を出し切るだけ!



「あと5分したらテスト配るからなー。最後の悪足掻きするなら今の内だぞー」


テスト直前の張り詰めた空気の中、教卓からそれを楽しそうに眺めている肥田先生が悪魔に見える。



ち。

こちとら、進級がかかってるってのに薄情なヤツだ。


「オラ。そこで睨んでる水島ー。睨んでる暇があるなら教科書くらい読み直したらどうだ。初っ端からお前の大嫌いな日本史だぞー。スタートダッシュつまづくなよー」



分かってるっての!!

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