毎日だって好きって言うよ。
友野は自嘲気味に笑うと、呆然と立ち尽くす私の元へとやって来て、
「結構雪、降ってきたな」
そう言って私の頭についた雪を払ってくれる。
ねぇ何で?
何で友野がいるの?
友野が言ったんだよ?
もう私とは友達じゃいられないって。
私、友野の気持ちなんてちっとも知らなくて、悠太先輩の話ばっかりして、友野のこと沢山沢山傷付けてた。
それなのに何で?
何でそんな優しい顔で笑うの?
「これ。やっぱり今日渡さないと意味ねぇと思って」
友野はそう言うと、自分のポケットに手を入れて何かを取り出し、私の前でその手を広げた。
「メリクリ」
「……ヘアピン?」
友野の手の上には、ブルーのラインストーンをあしらったアンティーク調のヘアピン。
「クリスマスプレゼント。
本当は、ちゃんとしたアクセサリーのがいいとは思ったんだけどな。でも、さすがに彼氏でもねぇのに、指輪とかネックレスとか重いだろ。
だからまぁ、せめてヘアアクセサリーってことで」