毎日だって好きって言うよ。
あれからというもの、何をするにも全くやる気が起こらない。
今まで当たり前のようにやっていたことが全て億劫に感じて、見るもの聴くもの全てが色を失ったみたいに色褪せて、今まで生きてきた世界とはまるで別の世界みたい。
そんな中、今日新学期を迎える。
学校に行かなきゃいけない。
学校には、悠太先輩との思い出が沢山ある。
それに、もちろん悠太先輩もいる。
それを思うと、悠太先輩の顔が浮かんで、言葉が浮かんで、どうしたって胸が張り裂けそうになって、また涙が出そうになってくる。
それを堪えるのにも、もう疲れた……。
「お母さん」
「なに?」
「転校したい」
「冗談は顔だけにしなさい」
「……」
ひどい。
ひどいぜ。母よ。
もっとあるだろホラ。
“学校で何かあったの?”とかさ。
「リアルベイ○ックスな体型しやがって……」
「あ"!?」
「何でもありません」
やっぱり味の感じない朝食を無理矢理かきこんで、私は逃げるように家を出た。
「あ」
「よ。おはようさん」
家の門を出ると、私に向けて片手を上げる友野の姿があった。