毎日だって好きって言うよ。

「新学期早々、遅刻する気かお前」


「何でいるの」


「お前冬休みの間、家に篭ってただろ?ずっと顔みてねぇし……」


「?」


「早く会いたかったんだよ」


「……っ!」


友野と私の間をむず痒い空気が流れて、私達はもじもじしながら沈黙する。



友野に会うのは久しぶりだ。


あの日以来、一度も会ってない。


あの日友野は、私が泣き止むまでずっと側にいてくれた。


背中をさすりながら。


身体に降り積もる雪を払ってくれながら。


私が泣き止んだら、“風邪引くなよ!”とだけ言って帰って行った友野。


私は結局、友野に何の返事もしていない。


その次の日、私は見事に高熱を出して、それも結構こじらせて、長引いた風邪を引きずって年末年始も家に引き篭っていたから、あれから一度も友野に会わないまま、今日という日を迎えてしまった。


どうしたものか……。

結構気まずいぞ。



「陽伊代。早速で悪いんだけどさ……」


「……なに?」


「俺ら、付き合わねぇ?」


「え!?」


早速過ぎるだろうがっ!

ちょっとは空気を読め!



「俺のこと嫌いか?」


困惑している私の顔を不安気に覗き込んでくる友野。
< 315 / 364 >

この作品をシェア

pagetop