毎日だって好きって言うよ。
悠太先輩で頭がいっぱいなのは間違ってないよ。


だけどね?


悠太先輩が悪影響だなんて、そんなことあるはずがない。


むしろ、その逆なんだよ。



私にとって、悠太先輩は“原動力”そのもの。


悠太先輩がいれば、私は何だって出来るんだ。



出会った時からそう。


悠太先輩は、私に一歩も二歩も踏み出す勇気をくれる。



きっとこれが、

“愛の力”

ってやつだと、私は思うんだ。





「用意……始め!」












***



「悠太先輩っ!!」



ようやく、1日目のテストが終わって放課後。


私は、校門前で悠太先輩を待ち伏せていた。



「あれ?ピヨちゃんこんな所でどうしたの?帰り?」


「先輩を待ち伏せてました!あの…コレ!」


私は、先輩に歴史の教科書のとあるページを開いて見せる。


悠太先輩はそれを見て、微かに目を細めただけで、何も言葉を発しない。



「悠太?どうしたの?早く行こうよ」

< 33 / 364 >

この作品をシェア

pagetop