毎日だって好きって言うよ。

申し訳なさそうに私を見る友野に、私はまだ訳が分からず目をパチクリさせている。


「どういうこと?」


「そのままの意味だよ。これからも、陽伊代の友達でいさせて」


「…で、でも、友野は…私が好きなんだよね?」


「好きだよ。すげー好き」


「うっ……」


あまりにハッキリとそう言う友野に、聞いたこっちがうろたえてしまう。


「で、でも、それって私にあまりにも都合良すぎない?」


友野の気持ちに応えることは出来ない。


だけど、友達ではいてほしい。


そんなの私のわがままだ。


「いいんだよ。惚れたやつが負けなんだから。
それに、友達でいた方がいざって時奪いやすいだろ?」


ニヒルな笑みを浮かべる友野に、不覚にもドキッとしてしまう私。


「隙があったらすぐ奪うからな。だから、お前は何も考えず、お前らしくあの人にぶつかれよ。それで、お前達がどうなろうと、俺は正々堂々あの人と戦うだけだ」


「……っ!」


友野の後ろの窓から、柔らかい光が差し込んで、友野がキラキラして見える。


そんな友野を見ていたら、急に涙が込み上げてきて……。
< 340 / 364 >

この作品をシェア

pagetop