毎日だって好きって言うよ。

「……だとしても!俺がどうこう出来ることじゃない。言っただろ?俺にピヨちゃんは幸せに出来ないって……」


自分に言い聞かせるようにそう言えば、周が絢を宥めるように絢の頭をポンと叩く。


そして俺を真っ直ぐ見据えて、


「じゃあ、悠太は?」


そう言って、俺の顔を覗き込んでくる。


「え?」


「悠太はどうなの?悠太が幸せにしたいのは?してもらいたいのは、誰?」


俺が…?


「この間は言えなかったから、今敢えて言う!!あんたがヒヨコちゃんに友野君を選ばせたのも、自分じゃ幸せに出来ないって思うのも、ヒヨコちゃんに幸せになってもらいたいって思うのも。ヒヨコちゃんを想う全部の気持ちが…それってもう……





………愛じゃない」






愛……って……俺が?



ピヨちゃんの笑った顔が浮かんでくる。



今まで、ずっと考えないようしてた。


俺を呼ぶその声に振り返ってしまうわけも。


鬱陶しいのに突き放せないわけも。


彼女が笑うと嬉しいわけも。


彼女が照れるとからかいたくなるわけも。


彼女が泣くと胸が苦しくなるわけも。


彼女に“好き”と言われると、触れたくなってしまうわけも––––。
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