毎日だって好きって言うよ。

…ですよね。



つまり、“ついで”というヤツですな。


やっぱり、自惚れてました。


30秒だけだけど。




「あと、そうそう。」


「?」



悠太先輩は、何やらカーディガンのポケットの中を漁り出す。


悠太先輩のポケットの中から出て来たのは、ハロウィン仕立てのフィルムバックにゴールドのビニタイで可愛くラッピングされた、

ピンクの頬で笑う、大きなカボチャお化けのクッキー。


えっと…


「…トリックオアトリート?ですか?」


「違う。それ明日。」



…えっとー??


んんんー???



悠太先輩は一歩私に近寄り、カボチャお化けのクッキーを私の顔の横に並べる。


「うん。やっぱり、ピヨちゃんに似てる」


と言って笑う先輩は、何だか凄く嬉しそう。


悠太先輩が嬉しそうなのは凄く嬉しい。


嬉しんだけど…


「カ、カボチャお化けとですか」


「うん。可愛いじゃん」


「……。」



…先輩に可愛いと言われるのであれば、


カボチャお化けだって……いいっ…!!



「それ、どうしたんですか?」

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