毎日だって好きって言うよ。
噂通り、悠太先輩は私みたいに本気でお付き合いを求めている者に対して、容赦なく拒絶を示す。
告白しても、告白しても、受け入れてはくれないのだ。
先輩は、ふーっと大きく息を吐きながら地べたに座って空を仰ぐ。
先輩の柔らかそうな茶色い髪が、秋風に吹かれてふわっと舞う。
うーわ…。
綺麗…。
その姿はまるで絵の中にいるみたいだ。
その光景に、時間が止まったように釘付けになっていれば、視線を感じたのか、先輩は私の方にコテッと首を傾けて、
「で?」
と鋭い視線を向けてくる。
「今日こそ諦めてくれた?」
そう聞かれ、目を瞬かせていると、
「はー。んなわけないか。きっと君は、明日も明後日も来るんだろうね」
そう言って先輩は、諦めにも似た溜息をついて苦笑する。
「当たり前田のクラッカーです。」
「急に昭和を臭わせないでくれる?」
愚問。
そんなの当たり前じゃないか。
ここで諦めた所で、何の意味があるって言うの?
諦めたらそこで試合終了だよ。
って誰のセリフだったかな。