毎日だって好きって言うよ。
5♡小さな嵐
「えぇーー!?それどういうことですか!?」
「どういうことも何も、そういうことだ。」
朝のHRが終わり、1限目の移動教室に向けての準備にクラスが慌ただしく動く中、
肥田先生に呼び止められた私は、落胆の声を上げていた。
それもそのはず…
「体育祭実行委員なんて嫌ですよ‼︎」
急遽、体育祭実行委員に任命されたのだ。
「嫌とか言われてもな。残念ながら拒否権はないんだわ。もう、今日の放課後には集まりがあってな」
「知りませんよっ!てか、普通こういうのってクラスで話し合って決めるもんじゃないんですか⁉︎」
「それが、決め忘れてたんだな。」
ぬおーーーーーーいっ!!!!
「冗談じゃありませんっ!何で私が先生の尻拭いしなきゃいけないんですかっ‼︎絶対絶対絶対嫌で…」
––––––ドンッ!
「……………」
未だかつて…
こんなに変な空気になる壁ドンを、味わった人がいるだろうか…
いや、いるはずがない。
私達の横を通り過ぎるクラスメイト達が、ひそひそ声で「水島さん…肥田先生に壁ドンされてるっ…!」と言いながら通り過ぎて行く。