水に溶けた星空
プロローグ
ピッピッピッピ────────




暗い、暗い、星空の中にいるみたい。


なにも見えない。


なにも感じない。


でも微かな電子音と、宙に浮くような感覚。


(……………ろ!)


あと、左手だけが、ほんの少し温かい。


なぜだかわからないのに、



「本当に、ここにいるみたい」



生きている気がした。










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