レビンのマド
しばらく宛てもないドライブとたわいない会話が続いた。











いつのまにか雰囲気は自然となり笑いが絶えない車内。











話しているのは8割アタシ。伊部さんはニコニコして話を聞く。











その運転する横顔…今も変わらず好きだよ……











アタシは会話の途中にみせる伊部さんのたくさんの表情ひとつひとつに飲み込まれていった…





『麻美ちゃん?』






『ん?』




『どした?』


『伊部さんに見とれてた(笑)』


『照れるねっかぁ』

(笑)(笑)(笑)


『着いたれぇ』


『此処どこ?』


『野球場』



満天の星空の下、誰も居ない夜の野球場に二人きり。



『足元気を付けれ』


そっと手を差し伸べてくれる。


『寒い』


『俺があっためてやるよ(笑)』


『くさぁーい(笑)』



……………………ッ☆……………



伊部さんがアタシに触れた。




頭に手を乗せてイコイコしてくれた。




『麻美ちゃんちっちぇなぁ。』


なんだか凄くあったかかった。




ほっとした。




安心ってこーゆーものなんだって思った。




そのまましばらく星空を眺めてから手をつないで車に戻った。



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