レビンのマド

普通と現実

学校帰りバイトに迎う。












アタシの家は母子家庭。











母一人子二人。











8歳下の妹がいる。真菜8歳。











母親は37歳で離婚した。アタシは小5だった。妹は2歳。











父は私達を捨てた。











小6で転校。卒アルにはアタシの写真なんてあるはずなかった。











中学は部活が楽しかった。部活しか楽しみがなかった。











家に帰れば母親の疲れた顔。なんにもできない自分が悔しかった。










中学3年間、夏休みに友達と遊んだ記憶なんてない。仕事で居ない母に変わって家事、妹の子守り。










友達も何も言わなくても分かってくれてあえて誘わない感じだった。

『麻美は忙しいもんね』…………










顧問に頼んで部活に妹を連れて行ってた。











外周を一緒に走るまだちっちゃな妹…なんだか無性に切なくなる。ちっちゃな足で一生懸命ついてくる。











『あさちゃんと一緒にはしるぅ』






校舎には置いていけなかった。











高校入学して夏からバイトを始めた。とにかく時給の良いところを探した。











近くのスーパーでレジのバイト。






月6、7万。







1万だけ抜いて後は生活費にまわした。



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