親友の死、コトバは罪より重い(アメリカイヌホオズキ)

疑いの目


一月九日 昼休み

* *

教室に居たくなくて、一人になりたくて、誰もいないであろう屋上に私は向かった。


フェンスもあるから立ち入り禁止ってわけじゃないけど、この寒い季節に屋上に行く生徒はいない。


そう思ったから屋上に来た。


「…あれ?」


階段を上っていると屋上のドアが開いている事に気づいた。


先客がいるのかな?


私は、そぉっと屋上を見てみると

そこにはクラスメイトの天城さんと樺山さんが居た


「私を屋上に呼び出してどういうつもりなの?比呂乃…寒いんだけど」


天城さんの声が聞こえた

私、盗み聴きしてる気分で何だか嫌な感じだけど二人の冷たくも迫力のある雰囲気を見てると立ち去れなかった


「尾崎、死んじゃったね」


「そうね…」


「クラスメイトが死んだのに恭子は冷たいね?まぁ、あんまり喋った事がないから関係ないのかな?」


樺山さんは派手なグループにいる人。

派手とうか不良というか、わからないけど受験生なのに髪も染めてるしピアス付けてるしメイクもばっちり。


煙草も吸ってるって噂もあるぐらいだ。


「何が言いたいの?比呂乃」


優等生の天城さんと派手な樺山さんが二人で話してるなんて意外な組み合わせとしか思えない。


「恭子!尾崎の仲間なんじゃないの?」


「何を言ってるの?」


「ウザかったんでしょ?ずーと成績トップを維持していたのに沙耶に抜かれそうになってたから」


「変な根拠ね」


天城さんは相手にしないかような言葉の返しをしていた。


私がやってる事って…まるで探偵…じゃなくてスパイのようだ。


私、最低だ。


「あんたのプライドが許さなかったんじゃないの?」


「そういう比呂乃こそ元バスケ部じゃない。梶谷さんが残したヒントに加藤さんと同じように当てはまるのを黙ってた私に感謝してほしいぐらいよ」


天城さんの言葉に私は吃驚して心臓の音がドクンドクンと煩く響く。


樺山さんも元バスケ部なの?


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