家政婦だって、恋したい
もちろん、
この金麗花が完成間近で忙しかったのもあるだろうし、
私が女として見られていないというのもあると思う。
そう考えて、私は少し寂しい思いがした。
考えているうちに、すっかり体が逆上せてきた。
私はお風呂から上がり、着てきた服に再び着替え、髪を乾かしてから大浴場を出た。
「あら、あなたは碧斗の。」
部屋に戻ろうと歩いていると、
宴会場の準備をしているのか、座布団を運んでいる麗奈さんに会った。
「こんにちは。」
他になんと言って良いかわからず、私は軽く会釈をして、この場から去ろうとする。