家政婦だって、恋したい
「私、碧斗が好きなの。」
麗奈さんの言葉に、私の思考は一時停止する。
「٠٠٠あの碧斗が好きになった人だもの、こんな事を言うのは可笑しい事なんだけれど٠٠٠」
そう言って麗奈さんは口籠る。
(麗奈さん、やっぱり碧斗さんが好きなんだ٠٠٠)
私は彼女の告白を受け、騙してしまっている事に申し訳なくなってきた。
と同時に、
まだ嘘がバレていないことに安堵する。
「私、貴方よりも碧斗を好きなことには自信がある。貴方よりも、碧斗のことを分かっているわ。」
麗奈さんは、私を挑発するように言葉を続ける。