家政婦だって、恋したい
―碧斗sideー
コンコンコンッ。
風呂から上がり、備え付けの冷蔵庫に入っていた缶ビールを飲んでいると、部屋をノックする音が聞こえた。
「…結衣か。」
ガチャッ。
「よっ!」
「なんだ、お前かよ。」
結衣かと思って開けたら、目の前にいたのは拓哉だった。
「俺以外、この部屋に訪ねてくる奴でもいるわけ?」
拓哉は、ニヤニヤしながら俺を見てくる。
こいつの事だからどうせ、俺が女を連れ込もうとしてるとか考えているんだろうな。
結衣が居るのにどうやるんだかわからんが。