家政婦だって、恋したい
「ははっ、相変わらずだなお前。」
「煩い、笑うな。」
拓哉は唯一、俺の過去を知っている。
長年、親友や本当の兄弟の様に接してきたからこそだ。
だから、
俺が恋愛が出来ない事も、
女を利用している事も、
下手をしたら、関係を持った女たちの事すら、こいつは知っているかもしれない。
それだけ俺の事を気に掛けてくれているってことだ。
鬱陶しい時の方が多いし、要らぬお節介に過ぎないから、感謝なんかしちゃいないが…
まぁ、拓哉の替わりは居ないとだけは思っている。
本人には死んでも言えないけどな。