家政婦だって、恋したい
「お前がライバルになると厄介だし、何とも思ってないって解って安心した。」
「٠٠٠そうかよ。」
拓哉がここまで積極的になるなんて、
本来は喜ばしいことの筈なのに、
俺は何故か、心に引っ掛かるものがあった。
「やっぱ、結衣ちゃんだと、長期戦かなぁ~」
そう言って拓哉は、ドサッという音を立てながら、ソファの背もたれに勢いよく寄りかかった。
「٠٠٠まぁ精々頑張れよ。」
俺は、結衣に相手にされない拓哉を想像して、思わず笑いそうになるが、
どうにか押さえ込んで、また一口ビールを啜った。