家政婦だって、恋したい


私は、クッションを元の場所に戻し、渦巻く心を落ち着かせようと、ふーっと深呼吸をした。



私はチラリと、壁にかかっているアンティーク時計に目をやる。


時刻は19時。

東京の夜景を一望できる窓からは、すっかり暗くなってしまった空に、ライトアップされた東京タワーと、薄ら見えるスカイツリー。




私は、そのいつまでも見ていたいような夜景を眺め、意を決したようにソファから立ち上がる。

「それはそれ、これはこれよね。私の今すべきことは、雇い主様の身の回りのお世話をする事!」


「先ずは夕食の準備ね!」

私はキッチンに向かった。


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