家政婦だって、恋したい
こうやって、碧斗さんと麗奈さんが並んでいるのを見ると、
二人とも和装が似合っていて、まさしく美男美女でお似合いだった。
なかなか笑うことのない碧斗さんの笑顔を、こうもあっさり引き出してしまう麗奈さん。
私の前だと、意地悪く笑うばかりで、こんな表情はしないのに。
(私なんかより、麗奈さんの方が恋人みたい٠٠٠)
二人の仲の良さそうな姿を見ているだけで、心の奥底でズキズキと痛む何かがあったが、私は首を振って否定する。
(違う٠٠٠まだ大丈夫٠٠٠)
そう自分の心に言い聞かせる。