家政婦だって、恋したい
「お風呂に入って来ようかな。」
そう思い立って、
ベッドから布団を引き剥がし、そっと拓哉さんに掛けてあげ、
テーブルの上のゴミをコンビニの袋にまとめ、ビールの空き缶はゴミ袋の横にまとめて置いた。
「…今日で帰っちゃうのかぁ。もっとゆっくりしたかったなぁ。」
私は、大浴場の露天風呂から、朝靄の紅葉の景色を眺めながら呟く。
すっかりこの景色が気に入ってしまった私は、
目に焼き付けるように、じっと川の水面に反射する紅葉の景色を堪能した。