家政婦だって、恋したい
―碧斗side―
――しまった。
俺は、キスをしてやっと寝惚けた目が覚めてそう思った。
(…やばいな…)
幾度となく、一夜を共にした女共とキスをしてきたが、
これ程までに止めるのが惜しいと思えたのは始めてだった。
俺は止める事が出来ず、
己の本能のまま、結衣の唇を貪った。
「…んっ」
結衣も、始めは抵抗して俺を押し退けようとしていたが、
力が入らなくなってきたのか、俺の浴衣の襟を力無く掴んでいた。
俺が一時貪る事を止めると、
結衣のハァハァという荒々しい息遣いが聞こえる。
俺は空かさず、結衣の薄ら開けた口から舌を割り込ませ、結衣の口腔内を弄んだ。