家政婦だって、恋したい
朝食の会場に行くと、
結衣と拓哉が、何やら楽しそうに話している姿が目に入った。
「…なんか楽しそうだなお前ら。」
皮肉交じりに2人に声をかけると、
拓哉の隣の席に腰を下ろした。
「なんだよ碧斗。彼女が他の男と話してるだけで僻むなよな。」
「…なんだと?」
俺はキッと拓哉を横目で睨む。
「…碧斗さん、ご飯これくらいでいいですか?」
さっきの事もあり、俺と目を合わせ辛そうな結衣は、自分の手に視線を集中させ、ご飯の入った茶碗を差し出して来た。
「…あぁ。」
俺も、結衣の方を見ないようにして茶碗を受け取る。