家政婦だって、恋したい





「…なんかあったの?お二人さん。」

そんな俺たちを交互に見る拓哉。


「そ、そんな事ないですよ。」

明らかに動揺して顔を赤くしている結衣。

(バレバレ過ぎだろ…)



「ふ〜ん?」

拓哉は、結衣の反応を見ると、俺を疑いの目で見て来た。


俺はそれを無視して、黙々と朝食を食べ進める。










「…それはそうと、ごめんね結衣ちゃん。俺らに付き合ったから寝不足だよね?帰り車で寝てくれていいからね?」


結局、3時近くまで盛り上がっていた俺ら。

結衣は酒があまり強くないのか、
ビール1缶も飲まないうちにウトウトしていた。


「い、いえ、気になさらないで下さい。私もお二人の学生時代や会社のお話が聞けて楽しかったですから。」

結衣がそう言って拓哉に微笑むのを見ると、
なんだか無性に苛めたくなってきた。






< 161 / 278 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop